日記

働き方改革は必要?残業は本当に悪ですか?

働き方改革

久しぶりに良いお天気。空気もひんやり気持ちがいい。
休日はのんびり起きて、のんびり過ごします。
その代わりに、平日は朝5時半には家を出て夜10時ごろに帰宅する毎日。

これだけ聞くと、ブラック企業だとか、残業が多いのか、と思う方もいるでしょう。

私は都内のIT企業に勤務しています。理由は1つではありませんが、私の地元茨城で生活をしたいと考え都内へ通勤することを決めました。

通勤時間は片道約2時間。

そんな私が考える働き方改革についてお話したいと思います。

IT OL
IT企業で働くOLの1日 就活生に伝えたいブラックではない楽な働き方「SEですか?」「大変ですね」IT企業で働いていると言うと必ず返ってくる言葉がコレ。IT企業=SE=ブラック が世間のイメージなのだろう。そこで、IT企業のマーケティング部で働くずえが、マーケティングのお話をします。...

働き方改革=残業削減=コストカットになっていませんか?

2016年8月、第3次安倍第2次改造内閣の発足時に、働き方改革担当大臣が新設されました。サイボウズのワークスタイルムービー「大丈夫」や、電通事件などをキッカケに『働き方改革』という言葉が拡散されました。しかし、『働き方改革』という言葉だけが独り歩きしているようでなりません。
実際に、

  • 働き方改革の特集で残業を減らすためにドローンを飛ばすサービスを提供している
  • 残業を抑制するためにPM8時に消灯する
  • 残業0の場合に手当を支給

といった対策をとっている企業があるそうです。
多くの場合、働き方改革で残業抑制を取り上げられます。果たしてそれが『働き方改革』といえるのでしょうか。

わかりやすく働き方改革とは

わかりやすく言うと「働き方改革」とは、総理大臣 安倍晋三が掲げている「一億総活躍社会」を実現させるための改革の1つです。

働き方改革は、一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジ。多様な働き方を可能とするとともに、中間層の厚みを増しつつ、格差の固定化を回避し、成長と分配の好循環を実現するため、働く人の立場・視点で取り組んでいきます。

引用:働き方改革の実現

一億総活躍社会とは

老若男女関係なく、平等に働ける社会にしようというスローガンのようなもの。
特に、女性や若者の労働環境を整えることに力を入れている印象がありますね。

若者も高齢者も、女性も男性も、障害や難病のある方々も、一度失敗を経験した人も、みんなが包摂され活躍できる社会
一人ひとりが、個性と多様性を尊重され、家庭で、地域で、職場で、それぞれの希望がかない、それぞれの能力を発揮でき、それぞれが生きがいを感じることができる社会
強い経済の実現に向けた取組を通じて得られる成長の果実によって、子育て支援や社会保障の基盤を強化し、それが更に経済を強くするという『成長と分配の好循環』を生み出していく新たな経済社会システム

引用:一億総括社会の実現

残業を減らすことが働き方を変えることではない

テレビで報道されているように人員不足に対する対策をとらずに、一方的に働かせるようなブラック企業もあります。

しかし、どのような企業であっても少なからずどうしても終わらせなければならない業務はあるはず。

  1. 業務が忙しいことによる残業
  2. 仕事が遅いことによる残業
  3. 付き合い(帰りたくない)残業

当然、2と3はムダな残業。これは制限してよい残業です。

しかし1は必要な残業です。残業が慢性化しているのならば、リソースを確保する、業務を分散させるなどの対処は必要でしょう。

しかし、時期によるもの案件によるものならばそういうわけにもいきません。単純に時間を減らせば解決する業務ならば、アルバイトやパートで補えるはず。

問題なのは個人に紐づいた業務があり、その解決策を見つけられないとれていないということ。

残っている人がいるから帰るのよくないね

つい数か月前、私が年配の同僚に説教された一言。その年配の方は管理職ではなく、同じ立場です。

しかし上長は「仕事が残っているなら処理すべきだし、ないのに残業する必要はない」と公言しています。上長の指示を無視するその方。

私はちょうどスキルアップのために英会話教室やプログラミング教室などに通っていて、きっちり仕事を終わらせて返っていたころのこと。

もちろん間に合わせなければならない業務があって残っていた日もあります。

時間をずらしたり聞き流したりもしましたが私は納得がいきません。だって残っている人がいるから帰ってはいけないは怨念みたいなものですよね。

ちなみにその年配の同僚は頻繁にYahoo!ニュースやフェースブックを閲覧しています。むしろ通信費のムダ使いでは?と思ってしまいます。

見込み残業だからというのもありますが、残業をさせるという行為には「何かおもしろくない」とか、私がいるから帰らないよね?といった類の怨念みたいなものが含まれているんじゃないかなと思います。

だって、春頃に私が一番忙しくて毎日22時まで残業していたときに、その方は定時で帰っていましたし、手伝えることがあっても見て見ぬふりをしていたのですから。

残業は悪ではない

必要な残業はすべきですし、特に仕事を覚えようとするときには残業が必要になってくることもあります。だって初めてやる業務は時間がかかってしまうこと、かかる時間が読めなかったなんてこともありますよね。

私が10年前後会社で働いてきた中で感じたことは、定時だけで身につくスキルはあまりないと感じています。早く覚えるには経験値をつむことが何よりの近道。

また、仕事を受けて確実に早く返すことで築く「信用」と、積み重ねた信用から自分のやりたい仕事がくる環境を作ることができます。

私はなんでもチャレンジしたいと思うタイプ。

だから早く覚えたいし多く業務をこなしたい。1日は24時間しかないのだから仕方がない。

仕事を覚えてしまえばあとは効率をあげるだけなので、覚えるまではかかえちゃうことも。

確かに、世の中には法外な労働があることも事実。しかし、一律に残業を悪とすることに疑問を感じます。

残業を悪とすることで、経営者は無理やり人件費を削減し、その裏で計上できない残業が積み重なって負の連鎖がおきるのではないでしょうか。

サイボウズの働き方改革

サイボウズをご存知でしょうか。働き方改革、楽しくないのはなぜだろう。の広告で霞が関などの駅ジャックなどを行っていたIT企業。

IT企業というと、Sierのようなエンジニアが深夜まで働いているような激務をイメージされるかたもいるはず。サイボウズでも激務であった時期があったようです。

どんどん会社が大きくなるにつれて、どんどん社員が辞めていく。当然育つ前に辞めていくので残っている社員はどんどん疲弊していく。そんなときに社長の青野さんが行った改革が働き方改革。

残業を減らすのではなく、働き方の多様性を認めるという改革でした。勤務体系が複数あり、副業も可能。青野さん自身も率先して育児休暇を取るなど行動をした結果、社員の意識にも変化がありみんなが楽しんで働く環境へシフトしていったそうです。

もちろん、中には残業が多い部署もあるそうです。しかしそれは必要な残業。

対応が可能ならばそこで働けばいいし、家庭の環境で残業が難しいならば残業が発生しない業務を行えばいい。

働き方を選ぶことができるからこそ、みんなが楽しく働ける。

残業時間が減るということは残業代も減る

当たり前のことですが、残業時間が減れば残業代も減ります。ここ数年は、見込み残業に含まれているケースもありますが…。

10年前と比べて、保険料も年金の費用も年々高くなっています。物価も相変わらず高いです。そんななか給料は安定して変わっていません。

10年前と今では同じ月給20万でも手取りで2万円近く少なくなっています。
こんな状況で、普通の生活ができますか?残業を減らせますか?

手取りが16万位と仮定します。スマートフォンの通信費1万円、家賃6万円、交際費1万円、生活費3万円とすると手元に残るお金って雀の涙ですよね。

働き方の多様性

いまやインフラが整っているので、PCとインターネットに接続できる環境さえあれば、場所を問わずどこでも働ける仕事があります。

『働き方改革』は、暗に残業抑制だけではなく、一人ひとりに合った働き方プランを選べるような環境にすること、働き方の多様性を認めることにあるのではないかと私は考えています。

私は、最初に述べた通り、茨城から東京へ2時間かけて通勤をしています。時には残業もあるし、近い人に比べれば帰宅時間は遅い。だからこそ、常に業務の効率化を考え実践し、なるべく定時で帰れるようにしています。普通に近い人がダラダラと定時後に残っていて、私の方が結果的に早く自宅についているなんてことも。

例え計4時間が通勤の時間になったとしても、私はこの働き方を選びました。好きな仕事をし、同僚と同じように重要な仕事も任せてもらっています。そしてこの働き方を認めてくれ、応援してくれる上司と会社がいました。

条件が悪いから「働き方」を変えなければならないということではありません。働き方を自分で選ぶことができる環境が必要なのだと私は思います。

https://marronote.com/work_20180110/

ABOUT ME
こんちゃ
◆Webライター◆ イベント取材・導入事例・オウンドメディア記事の編集ライティングをIT企業中心に活動しています。