今日は、オフィスおさむの第6回定例会。今回のゲストは、SCRAP代表の加藤隆生さん(@ohoho1974)です。加藤さんはリアル脱出ゲームを生んだミュージシャン。
どのようにリアル脱出ゲームが生まれたのか、加藤さんはどんな人なのか?ワクワクしながら伺いました。ほんの一部ですが、その様子をご紹介します。
https://marronote.com/shin-godzilla/
加藤隆生さんの半生

加藤隆生さんは岐阜県生まれの京都育ち。同志社大学心理学科を卒業されている頭脳派ミュージシャンです。イベンターを目指されていたのか?と思いきや、そうではありません。学生時代に軽音部に所属し、ミュージシャンとしてメジャーデビューを目指していました。
プロフィール
氏名 | 加藤 隆生 |
---|---|
生年月日 | 1974年9月14日 (年齢 43歳) |
出身 | 京都 |
職業 | SCRAP代表 |
好きな作家 | 村上春樹 |
ロックじゃないから会社に行きたくない
大学を卒業すると、実家から近いという理由で加藤さんは印刷会社に勤務します。しかし、働いてみると会社に行きたくなくて手が震えたそう。
「ロックじゃないから行きたくない」
と思うようになり、退職することになります。そこから29歳ごろまでニート生活をすごされました。
世の中自分に興味がない
「世の中自分に興味がない」と悟ります。高校なら引き留めてくれる先生はいます。でも大学や会社はそうではない。
いなければいないでなんとかなるもの。すんなり会社は退職されました。もちろん退職理由は「ミュージシャンになりたい」

大学は、辞める手続きをしに行っても誰も引き留めてくれない。手続きが終わって門を出るときに、ちょっと震えた。これからは放送作家で食っていくんだ。そんな覚悟をした瞬間だった。(鈴木おさむ@suzukiosamuchan)
音楽をやるためにイベントを企画する
バンドのメジャーデビューを目指して音楽活動をします。その集客のために、イベントを企画したりフリーペーパーを発行することになります。それが、SCRAPの原点。
フリーペーパーで始めたなぞ解きがヒットし、東京へ進出することになりました。
東京のバンドマンの失敗を祈ること
情熱大陸で話題になった名言が『東京のバンドマンの失敗を祈ること』
同時期に同じようにインディーズで活動していたバンドが、メジャーデビューをしているのを見ると、羨ましさみたいなものがあったりもします。
最後は現場に任せる加藤さん
東京ミステリーサーカスではたくさんの上演プログラムがあります。そのすべてを加藤さんが解かれています。問題を解いてその時間を図って、難易度の調整をしているそうです。そのためなぞ解き回数は300回を超えているとのこと!
もちろん、ディレクター陣と内容について詰めていくわけですが、最後は現場に任せているそうです。例えば、照明の明るさ、司会進行によっても反応が変わるそう。スタッフは、参加者の様子を見て調整をしているそうです。
私はなぞ解きだけじゃなくて、小道具も気になって仕方がなかったのですが、みんな気が付いていなかった様子。私が変わっているのかな…。
テーマパークを作りたい
加藤さんの目標はテーマパークを作ること。東京ミステリーサーカスは新宿、原宿、浅草、池袋、下北沢など沢山の劇場を持っています。
自分で発信したものに世の中が反応してくれることが嬉しい世の中
「なんでリアル脱出ゲームは当たったのか?」というおさむさんの問いに、かとうさんは次のように答えました。
沢山の人から聞かれたが、エンタメの王道「テレビ」は一方通行だったが、インターネットに変わって自分で発信したものに反応があることが嬉しいと感じる世の中になっていることにある。
確かに、お金よりもいいねが欲しい!という若者がいます。私の後輩ちゃんにもいます。反応があるというのもそうですが、私は「いいね」をもらうと自分のことを認めてもらえたような気持になったりします。
リアルタイムのドキュメンタリー
リアル脱出ゲームは、その世界の登場人物になったような気分を味わえるゲーム。リアルタイムで時間が進み、音楽が流れ、ドキュメンタリーのような臨場感。
デジタル化が進みましたが、今はそこにアナログ的な要素が必要になっています。例えば、フジテレビで毎年夏に開催される冒険王もそう。ゴーイングメリー号に実際に乗ることができるって、アナログですよね。
※ゴーイングメリー号は、ワンピースにでてくる船
脱出する喜びは世界共通。だから、海外でもリアル脱出ゲームが人気になるわけです。
好きなことを続けた先に見えるもの
加藤さんは初めからイベントをしたいと考えていたわけではありません。バンドという好きなことをやり続け、そのバンドのためにイベントをはじめました。
バンドも、イベントも、フリーペーパーも、全部必死でやってきたものの中から、『リアル脱出ゲーム』のように人から求められるものが生まれました。人から求められると、もっともっと頑張っちゃいますよね。
様々なジャンルの事業に挑戦し、当たったものを拡大していく起業家が多いイメージがあった中、加藤さんは全く違うタイプでした。フランクだし、さっぱりしていて「明日は明日の風がふく」みたいなアメリカンな空気を感じました。
私にとって、加藤さんのバンドにあたるものがインターネット。好きの先に何がみえるのか、私もブログを続けて見てみたい。
写真:早志 香音(@hayashikanon)
https://marronote.com/shin-godzilla/
https://marronote.com/content_planner/